MSCクルーズ 最新の大型客船、MSC Euribia乗船記
日本からベルギーに遊びに来た、長女夫婦と孫と一緒に、親子3世代でクルーズを楽しんできました。
コロナ渦前は、毎年1〜2回、クルーズ船に乗船していましたが、私が最後に乗船したのは、コロナ渦が始まったばかりの2020年3月初旬。その時は、次女と孫の4名での西地中海クルーズでしたが、今回は、ブリュッセルから気軽に車で行ける上、オフシーズンでとっても割安だったゼーブルッヘ港発のクルーズをチョイスしました。
日程は、ゼーブルッヘ→ロッテルダム→ル・アーブル→サウサンプトン→ハンブルク→ゼーブルッヘの7泊8日。私達夫婦にとっては6年前にも全く同じルートのクルーズに乗船しているので、今回は完全に、船がお目当てでしたが、予想以上に素晴らしい船で、家族一同、大満足でした😀
▲クルーズルートマップ ▲クルーズ・スケジュール
▲ロッテルダムのエラスムス橋から眺めたMSC エウレビア
MSCエウリビア
ギリシャ神話の女神から名前にちなんで命名されたこの船は、温室効果ガス排出量が少ないLNG(液化天然ガス)を燃料としたMSC2隻目の船で、東京タワーとほぼ同じ全長331.43m、184011トンの大きさを誇ります。コンテストで選ばれた船体デザインは海洋生態系へのオマージュに溢れています。2023年6月に就航したばかりの真新しい船のため、船内はどこもピカピカで清潔そのもの。同じMSCのクルーズ船でも、ここ数年に就航した船は、部屋やシャワールームも一回り広く、快適です。クローゼットも引き出しが多く、テレビ台にも引き出しがたくさんついていて便利。湯沸かしポットやUSB-Type Aの充電コネクタがあるのも◎でした。
バルコニー付きキャビン
左上の写真が長女夫婦の客室、右上の写真は私達夫婦の客室です。同じタイプの客室ですが、違いは私達の客室にあるソファが、長女夫婦の客室では3人目用のベッドになっていること。でも、孫が3歳になったばかりで、3人目用のベッドはほとんど使わなかったようですw
バルコニーについて
添乗で乗船する時はいつも内側キャビンか海側の窓付きキャビンなので、今回はちょっと奮発してバルコニー付きキャビンを選びました。でも、11月の北海は、寒くて日も短いので、バルコニーに出たのは2回だけ、それもほんの数分ずつ。残念ながら完全に宝の持ち腐れでした😅
客室に電気湯沸かし器がありました!
以前はなかった電気湯沸かし器が、インスタントコーヒーや紅茶類とともに客室に用意されていました。他に、USB-Type Aのポートが2つ、ヨーロッパ式のプラグ(Cタイプ)と、日本式のプラグ(Aタイプ)も2つずつ用意されているので、2人分の携帯、タブレット、Apple Watchの充電もバッチリでした😀
大型屋外プール
MSCエウリビアには5つのプールがあり、うち一つは冬でも使えるインドアプール。今回は使えませんでしたが、最上階は洋上では最大級のウォーターパークになっていて、ウォータースライダーも楽しめます。
スワロフスキーの階段
5階中央部のレセプションエリアは、7回まで吹き抜けのロビーになっていて、いくつかある階段は、スワロフスキーのクリスタルで覆われて豪華絢爛。インスタ映えする写真スポットとして大賑わいです。
ガレリア・エウリビア
MSCエウリビアの5〜7階は、両側にレストランやバー、ショップ等が並ぶプロムナードになっていて、その天井は、全長92mの巨大なLEDスクリーンで覆われていて、風景や星空など時間によって変化する大迫力の映像を映し出します。
今回のクルーズで食べた料理を一部紹介します
MSCクルーズはイタリアのクルーズ会社なので、イタリアンの美味しさには定評があります。食事は、日替わりのアラカルトメニューからお好みの料理を好きなだけ選べるメインダイニングと、イタリアンを中心に、各寄港地の名物料理や世界各国の料理が並ぶビュッフェレストランをその日の気分で選べます。他に、有料レストランの寿司バー(海渡)と炉端焼き、フレンチのステーキハウス、タコス屋の4軒があり、比較的リーズナブルな料金でお食事頂けます。
▲メインダイニング
▲本格的なタコスレストラン(有料)
船内の窯で焼いた、活性炭入りのピザ!
初日、乗船できたのは13時30分と遅かったので、部屋に手荷物を置いたらすぐに15階のビュッフェレストランに直行し、最初に食べたのが、MSC名物の活性炭入りの黒いピザ! 船内の窯で焼いている生地はもちもちサクサク。イタリア船ならではの美味しさでした。
干し鱈のペースト
初日の夕食の前菜には、迷わず、ヴェネチア名物の干し鱈のペースト、バッカラ・マンテカートをオーダー。ヴェネチアに行ったらいつも頼む大好きな前菜の一つ。これだけで白ワインが何杯も飲めちゃいますw
魚介のタリアテッレ
4日目の夕食のメインには、タリアテッレというきしめんのような平たいパスタをムール貝に海老、あさり、イカ等をトマトソースで煮込んだソースであえたパスタをチョイス。船内で作ったばかりというフレッシュな麺はアルデンテ。ソースもよく絡んで絶品でした😋
ベスビオサラダ
ポンペイを灰に沈めたベスビオ火山があるカンパーニャ州名物のモッツァレラチーズが2つ入った、その名もベスビオサラダ。最近出来たMSCのクルーズ船は、なんと船内でモッツァレラチーズまで作っていると言うから驚きです!
魚介のパエリャ
海老やムール貝、イカなどが入ったパエリャは汁気が多くて、スペインに6年住んでいた私から言わせてもらうとパエリャではなくリゾットでしたが、味は美味しかったですw
飯蛸のトマトソース煮
3日目、フランス北部の漁港、ル・アーブルに停泊中のランチには、この辺りで採れたという飯蛸のトマトソース煮をチョイス。思わず昼間からワインをお代わりしちゃいました。
魚介のフリット
MSCクルーズに乗ったら必ず一度は注文する魚介のフリット。カラッと揚がった海老やイカにレモンを搾って一口ほおばれば、ナポリやシチリアで食べた時の光景が一瞬で甦ります。
ラム肉のインド風カレー
今回のクルーズの料理長がイギリス人だったせいか、毎日、ビュッフェに本格的なインドカレーや、フィッシュアンドチップス、ステーキ&キドニーパイといった伝統的なイギリス料理が並んでいました。
グリーンピースのリゾット
メインダイニングでは、パスタ以外にも、ほぼ毎回リゾットがあり、ご飯好きの日本人には嬉しい限り。食いしん坊な私は、その後に、肉や魚のメイン料理も毎回注文していることは言うまでもありません。。
白身魚のフライ(キッズメニュー)
MSCクルーズのメインダイニングでは、6ヶ月〜12ヶ月、1歳〜2歳児用向けのキッズメニューも用意されています。メニューは日替わりで、ニョッキやポタージュ、フライドチキン、ホットドッグなど、我が家の孫もパクパク食べてました😀
朝食のルームサービス
ファンタスティカ以上のエクスペリエンス(料金タイプ)は、朝食にルームサービスが利用できます。ハムやチーズ、卵料理などは選べないコンチネンタルブレックファストですが、朝早く観光に出発する日など、さっと食べて出発できるので便利です!
メインダイニングでの朝食
朝食はビュッフェレストランが人気ですが、ゆっくり出来る朝には、メインダイニングでの朝食がオススメ。自分好みに調理してくれるオムレツやエッグベネディクト等を、ウェイターがサーブしてくれて朝から優雅な気分に浸れます💓
本格的なショー
毎晩2〜3回、6階前方のDelphi Theatreで、1回35分〜40分程度の本格的なショーが演じられます。演目は、ロック、ミュージカル、マジック、サーカス等、毎回趣向を凝らして、大人も子供も楽しめる素晴らしいショーで、全て無料なのが信じられないレベルの高さでした。シアターのお座席は自由席ですが、入場するためには、乗船後、事前予約が必要です。MSC For Me(写真左)で予約するか、劇場の入り口等に設置されたタッチスクリーン(写真右)で、クルーズカードをスキャンしてご予約下さい。人気のショーは予約で一杯になる事もありますので、前夜に翌日のショーの予約をしてしまうと良いでしょう。
▲MSC for Me ▲船内タッチスクリーン
GENERATION ROCK!
4日目の夜のショーは、ACDC、ローリングストーンズ、デビッドボウイ、キッス、クイーンなど、僕の世代なら誰でも一度は耳にしたロックの名曲を♪
マジックショー
2日目の夜のショーは、マジックショー(イルージョン)。人体切断マジック(写真)や、瞬間移動、金属製の輪を使ったマジックなど、ヤンヤの喝采でした。
サーカス
クルーズ最後の夜のショーは、サーカス。ロープを使った曲芸(写真)や、ナイフ投げ、アクロバットなど、大人も子供も楽しめるショーでした。
船内施設
スロットマシンを始め、ルーレットやバカラなどを楽しめる世界最大級の洋上カジノや、巨大なウォータースライダーがあるアクアパーク、吹き抜けの天井全体がLEDスクリーンになっている屋内プロムナードなど、船の上とは思えない、驚きの設備を誇ります。
室内プール、Bamboo Pool
冬なので、屋外プールや子供用のアクアパークは使えませんが、この時期でも、15階にある室内プール、Bamboo Poolやジャグジーは、寒さに強いヨーロッパ人に大人気。監視員までいるのにはびっくりしました😲
MSC Gym by Technogym
イタリアのテクノジム社のトレッドミルやフィットネスバイク、ストレングス、クロストレーナーなどが完備した、16階にあるMSC Gym by Technogym。町中の一般的なフィットネスクラブを凌ぐ設備が備わり、無料のヨガやストレッチングも毎日開催されています。
MSCアウレア・スパ
寄港地観光やプールで忙しい夏のクルーズと違い、秋冬のクルーズは時間の余裕オあるので、私達夫婦は、サーマルエリアクルーズパスという、クルーズ期間中スパエリアを何度でも利用できるパスを購入して、サウナやスチームサウナ、岩盤リクライニングチェア、ジャグジー等を毎日利用しました。
キッズクラブ
MSCクルーズでは、0歳〜17歳まで、年齢別のキッズクラブが何と5つもあり、それぞれの年齢に応じた楽しいプログラムが用意されています。3歳になったばかりの孫も1回目は泣いちゃったようですが、2回目からはすっかり慣れて、同年代の子供と仲良く遊んでいました。MSCとパートナーシップを結んでいるレゴのブロックがすっかり気に入ったようでした。
F1シュミレーター
16階には、臨場感満点のF1シュミレーターを始め、フルサイズのボーリングレーンが2つ、バーチャルゲームセンター、迫力満点の4Dインタラクティブシネマ、卓球台2つ等、バスケットボールやフットサルができる屋内競技場、船上とは思えないレベルのアミューズメント施設が揃っています。(有料ですが、事前割引になるパスもあります)
イギリスの入国検査
イギリス入国検査は、クルーズターミナルではなく、船内のスポーツセンターで行われました。私達はサザンプトンとウィンチェスターの2都市を観光したかったので、早めに並んだのですが、30分程待たされて、無事、イギリス入国スタンプをもらえました。でも、入国管理官の「イギリスに何日滞在するの?」という質問には思わず妻と顔を見合わせてしまいました(笑
寄港地観光
MSCクルーズでは、有料の寄港地観光ツアーがたくさん用意されているのですが、今回、私達は、全て自力で観光しました。ロッテルダムとル・アーブル、ハンブルクでは、港から町中への有料シャトルバスもありましたが、使ったのはハンブルクだけ。ほぼ全て徒歩で見て回ったので、7泊8日の総歩行距離は108キロにも及びました。
2日目 ロッテルダム
2日目の寄港地、ロッテルダムはヨーロッパ最大の港。MSCのクルーズターミナルは、北海からライン川を30キロ程遡ったところに位置しています。港近くのエラスムス橋から眺めるMSC Euribiaの姿は壮観そのもの。全長331m、184011トンもの巨大な船が航行できるライン川、恐るべしですね。
2日目 アムステルダム
ロッテルダムには、私達夫婦や長女は既に何度も来ているので、長女の夫がまだ行ったことのないアムステルダムに電車で行ってきました。約20年ぶりに入場したアンネフランクの家は数年前の改装工事ですっかり立派になっててびっくり。帰宅後、再度、アンネの日記を読みなおさなければと心に誓いました。
3日目 ル・アーブル(フランス)
3日目の寄港地は、フランス北部のル・アーブル。長女ファミリーは、寄港地観光ツアーでモンサンミッシェルに出かけましたが、私達夫婦は、午前中、船内でゆっくりして、ランチの後、パリのオルセーに次ぐ印象派絵画のコレクションを誇るアンドレ・マルロー美術館に行ってきました。港町だけあって「貝だけ」と書かれた巨大なゴミ箱には驚かされましたw
4日目 サザンプトン
4日目の寄港地、イギリス南部のサザンプトンは、あのタイタニック号が出航した港として有名で、旧市街には、チューダー様式の木骨組の建物(写真左上)等が残っています。また、音楽家の記念碑(写真右上)や乗組員行きつけのパブ、乗客が出航前に宿泊したホテルなど、タイタニックゆかりのモニュメントが点在しています。
4日目 ウィンチェスター
サザンプトン観光を終え、船に戻ってランチした後は、電車で、近くのウィンチェスターという古い町にでかけてきました。ヨーロッパ最長の身廊を持つウィンチェスター大聖堂前の広場では、一足早いクリスマスマーケット(写真下2枚)を楽しんできました。
5日目&8日目 終日クルーズ
5日目はサザンプトンからハンブルグ、7日目はハンブルグからゼーブルッヘまでの長距離クルーズのため、終日航海日だったので、朝、いつもよりゆっくり起きて、メインダイニングで朝食を食べた後、スパで、サウナやミストルーム、ジャグジーを満喫し、お昼ご飯の後は、ジムで筋トレやランニングをして、たくさん食べた分のカロリー消化に努めました。
6日目 ハンブルグ
6日目の寄港地、ドイツ第二の都市、ハンブルク。港は町中から相当離れている上、公共交通機関を使っての移動は難しく、MSCクルーズが出しているシャトルバス(有料)で町の中心、アルスター湖の畔まで移動し、世界遺産の倉庫街(写真右上)や、ネオルネッサンス様式の壮麗な市庁舎(写真左上)、聖ペトリ教会(写真右下)などを歩いて見て回りました。
6日目 リューベック
ハンブルクから、ドイツ国鉄に乗って、「バルト海の女王」と呼ばれる美しい町、リューベックに行ってきました。3.5メートルもの厚い壁でできた城門、ホルステン門(写真左上)を見た後は、予め調べておいたソーセージ屋で、カリーブルスト(写真右上)と生ビールに舌鼓。市庁舎(写真右下)など、ハンザ同盟時代の豪壮なレンガ造りの建物も見事です。
8日目 ブルージュ
クルーズ最終日、ゼーブルッヘ港に到着した後、ブリュッセルの自宅への帰り道に、ブルージュに立ち寄りました。娘家族は寒いのに運河巡りのボートに乗って大喜び。オフシーズンなので団体観光客も比較的少なく、天気にも恵まれてラッキーでした。
JPI クルーズデスク
担当:日野実
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