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エジプトツアー添乗員日記

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2018年冬のエジプトツアー 添乗員の旅日記 

 
昨年冬休みに、弊社が主催する「エジプトハイライト ルクソールとギザ 5日間」ツアーに添乗員として参加してきました。
ご参加いただいた、29名のお客様、本当にありがとうございました! 
  
2011年の革命以前は、エジプト旅行の人気は圧倒的で、どのツアーも満員御礼の大盛況でしたが 、今回のツアーの参加者は、4日間コースと合わせても53名様と、最盛期の半分以下の人数でしたが、エジプト人スタッフ達のお客様への思いは、エジプトの太陽よりも熱く 、ホスピタリティーに溢れていました。 
  
そのせいか、アンケートの「今回のご旅行全体のご感想は?」には、12組のお客様中、10組から5段階評価で最高の5点、他2組様も4点と非常に高いご評価をいただけました。そして、何より 嬉しかったのは、お客様の「エジプトを楽しもう!」という前向きな姿勢でした。ツアー企画者として、そして添乗員として、こんなにありがたいことはありませんでした。今回、ご参加頂いたお客様へは、感謝、そして感謝です! 
 

エジプトツアー1日目 

ブリュッセル〜カイロ

 
カイロへのフライトは、エジプト航空の直行便を利用しました。ルフトハンザ航空等の乗り換え便を使うこともありますが、やっぱり直行便は楽ですね!機内食にアルコールが出ないのは、ちょっと寂しいですが、宗教上、やむをえません。

 カイロ空港に到着したら、エジプト人スタッフが、事前にビザを入手してくれていて、それをお客様のパスポートに貼るだけという簡単さ。入国審査に手間取ることも無く、スムーズに入国出来ました。 

 写真は、夜食に食べた、エジプトのファーストフード、コシャリとエジプトビール。怪しいお店のコシャリを食べて、お腹を壊す観光客が多いのですが、このお店は、日本人駐在員御用達の超高級店のコシャリだそう。洗練されたコシャリ、ご馳走様でした!

エジプトツアー2日目 

ギザのピラミッドとスフィンクス、考古学博物館観光

この日の午前は、ギザのピラミッド、太陽の船博物館、駱駝乗り、スフィンクス観光。午後は、ツタンカーメンの秘宝で知られるエジプト考古学博物館観光と、一生忘れられない超一級の見所ばかりです。

エジプト風の朝食

エジプトの一日は、エジプト風の朝食でスタート!
なかでも、ターメイヤという豆のコロッケやフールという豆の煮物は定番中の定番。サラダはお腹を壊すのが怖いので食べられませんが、トマトや茄子、ズッキーニ、ピーマン等、野菜のグリルもありビタミン補給も問題無しです!

クフ王のピラミッド

早速、このツアーのハイライト、ギザのピラミッドとスフィンクス観光に出発!一日300人という入場制限のあるクフ王の大ピラミッドも弊社のツアーならば確実にご入場いただけます。このピラミッドの本当の凄さは中に入らないと分かりません。とりわけ、大回廊といわれる場所は必見。内部の写真撮影は禁止されているので、是非、ご自身でご覧になってください!

太陽の船博物館

続いて、ピラミッドの回りを歩いてぐるっと半周して太陽の船博物館へ。北欧のヴァイキング船にも似た流線形の美しいフォルムが印象的なこの船は全長約42メートル。発掘と復元に28年もの歳月を要したと言われています。その工事に使ったとされる世界一古い縄は、今使われている縄と全く同じ製法と言われています。4500年も前に作られたとは誰が想像できるでしょうか。
 

駱駝乗り

パノラマの丘でラクダ乗り!

太陽の船の観光が終わったら、バスに乗ってパノラマの丘へ。まずは、3大ピラミッドを見渡せる丘で写真撮影を楽しんだ後、希望者だけラクダ乗りにチャレンジ! 初めて乗る駱駝に大人も子供も大はしゃぎ。添乗員とガイドは、駱駝に乗るお客様の写真を撮るのに大忙しでした。

スフィンクス

スフィンクス!

スフィンクスは、先ほどご入場頂いたピラミッドに比べると、とても小さく見えますが、それでも7階建てのビル1棟ぐらいの大きさがあるそうです。皆様、スフィンクスをつまんだり、抱っこしたりと思い思いのポーズで写真撮影をお楽しみ頂けました。

モロヘイヤスープ

ピラミッド地区の観光が終わったら、バスでナイル川に浮かぶボートレストランに移動し、エジプト名物料理のご昼食。定番の 前菜各種(茄子や豆のペースト等)から始まり、モロヘイヤスープ、揚げコフタ(ミニハンバーグ)、チキンの炭焼きグリルにライスと薄いパン、デザートまで付いてお腹いっぱいです。

駱駝乗り

エジプト考古学博物館

エジプト考古学博物館で、ツタンカーメンの黄金のマスクを始めとする世界人類の至宝の数々をご覧頂きました。館内は観光シーズンで大混雑でしたが、弊社のツアーではイヤフォンガイドを利用するので、ガイドの説明もはっきり、じっくり聞こえます。2020年にはギザに移転する予定ですので、2019年冬はこの博物館を訪れる最後のチャンスかも知れません。

スフィンクス

ツタンカーメンの秘宝(古代のゲーム)

ツタンカーメンの秘宝は、有名な黄金のマスクに加えて、黄金の玉座や厨子、棺、素晴らしいデザインのアクセサリー類、戦車、カノプス容器(ミイラにする際取り出した内臓を入れる壺)、蝶番が使われた折り畳みの傘やベッド、チェスのようなゲーム(写真)等々、3300年以上前に作られたとは、どうしても信じられません(驚)

書記座像

エジプト考古学博物館(書記座像)

エジプト考古学博物館の秘宝は、ツタンカーメン黄金のマスクだけではありません! 美術の教科書にも出てくる書記座像(写真)、ダイアモンドの次に固いと言われる閃緑岩製のカフラー王座像、人物描写に溜息が漏れるラーホテプとネフェルトの像、ラムセス2世等、歴代ファラオのミイラが眠るロイヤルミイラ室など、いくら時間があっても足りません。

エジプトツアー 3日目 

ダハシュール・メンフィス・サッカラ&ルクソール神殿観光

 この日は、エジプトの遺跡の中では、ちょっと地味な見所が続きますが、どの遺跡を取っても「エジプト以外だったら観光客が山のように押し寄せる」凄いところばかりです。
午後には、飛行機でルクソールに飛んで、夜のルクソール神殿観光まで、本当に長い一日になりました。お疲れさまでした!

ダハシュールの屈折ピラミッド

ダハシュールの屈折ピラミッド

クフ王のお父さん、スネフル王が建てた屈折ピラミッド。かつては殆どのピラミッドを覆っていた化粧石が綺麗に残っている唯一のピラミッドとして知られています。4600年も前に石だけを使ってこんなに美しく角を付けた叡智には、ただただ頭が下がります。続いて、赤ピラミッドに入場。このピラミッド、入り口がすごく高い所にあり、通路は狭くて暗く、ちょっとした探検家気分を味わえます。日頃運動不足の方は、筋肉痛に注意 です(笑)

ラムセスⅡ世巨像

メンフィスのラムセスⅡ世巨像

次に訪れたのは、古王国時代にエジプトの首都だったメンフィス。ここの見所は、一本の固いアラバスターから切り出して作った、15メートルものラムセスⅡ世の巨像。足や腕、胸の筋肉にご注目ください。この像が出来た3300年前、日本はまだ縄文時代だった事を考えると、当時のエジプトの凄さがわかりますね。

エジプトの田舎町

エジプトの田舎町の風景

今回、あるお客様から「ピラミッドやスフィンクスも良かったが、一番感動したのは、エジプトの生活風景だった」とのコメントを頂きました。特にこの日は、遺跡巡りの途中、田舎の村を通るので、ロバや馬、水牛、ラクダなどの動物や、椰子の実畑、田舎の家など、沢山目撃できました。小学生と思われる子供達が必死で働く姿には目頭が熱くなります。

サッカラの階段ピラミッド

サッカラでは現存する世界最古のピラミッド、ジョセル王の階段ピラミッドやイムホテプ博物館、ティティ王のピラミッドなどを見学。このあたりの砂漠の砂はサラサラで美しく、ペットボトルに詰めてお土産にするお客様もいらっしゃいました。サッカラでは、他に、貴族の墳墓に入場。外見はタダの廃墟ですが、一歩、足を踏み入れると壁一面に4400年前の生活の様子(狩りや畑仕事、パン焼き、魚釣りなど)やナイル川の動物(カバ、ワニ、猿、鳥、魚など)がリアルに描かれた貴重なレリーフが広がります。

エジプト名物、鳩のグリル

今日のお昼は、サッカラのレストランで鳩と、ラムチョップの炭火焼きを楽しみました。私の鳩(写真)は、ちょっと焦げすぎでしたが、お客様には、「思ったよりずっと美味しい!」とお誉めいただきました。ラムチョップは卓上で炭を使ったコンロで各自で焼くスタイル。ちょっとしたバーベキュー気分を味わえて好評でした。因みに、「やっぱり鳩はどうも」という方が数人いらっしゃいましたが、代わりにシシケバブをお召し上がりいただきました。

夜のルクソール神殿観光

サッカラからカイロ空港にバスで移動し、エジプト航空の国内線で、ルクソールにやってきました。ルクソール最初の観光は、ライトアップされたルクソール神殿。写真の第1塔門前には、かつては2本のオベリスクが立っていたのですが、1本はパリのコンコルド広場に移築されました。オベリスクと引き換えにフランス政府から寄贈されたのは、カイロのモハメドアリ・モスクにある一度も動いたことが無い時計というのですから、どちらが得したかは誰の目にも明かですね(苦笑)

エジプトツアー 4日目 

ルクソール観光

この日の観光は、ピラミッドや考古学博物館と並ぶ、エジプト旅行のハイライト、ルクソール観光です。
一時は閑散としていたルクソールも多くの観光客で賑わっていました。エジプト観光業界の復興も近そうです!

ナイルの渡し

ボートでナイル川を渡って西岸へ

ホテルの裏のボート乗り場から、小さなボートでナイル川を渡って、ルクソール西岸に移動。目の前に停まっているバスに乗り換えて、王家の谷へと向かいました。ホテルからバスを使うと、西岸に渡る橋が遠く、1時間近くかかるところを、ボートならば30分もかかりません。

ハトシェプスト女王葬祭殿

ハトシェプスト女王葬祭殿

古代エジプト唯一の女性ファラオ(王)とされる、ハトシェプスト女王が、自身の葬儀に備えて、ルクソールの岩山の中に建てた、三階建てのテラス式葬祭殿。当時貿易を行っていたプント(今のソマリア)から持ち帰った木の根や、レリーフなど見所いっぱいです!

王家の谷観光(ツタンカーメン王墓)

王家の谷では、ラムセス4世、ラムセス9世などの王墓に加えて、別料金が必要なツタンカーメン王墓に入場。カイロの考古学博物館に展示された、大量の遺品がこんなに小さなスペースに入っていたとは驚きです。内部の撮影は禁止されていますので、是非、ご自身の目でご覧になってくださいね。

王家の谷観光

王家の谷観光(ラムセス6世の王墓)

弊社のツアーは、別料金が必要なツタンカーメン王墓だけでなく、王家の谷で最も美しいとされるラムセス6世の王墓にもご入場いただきます。この王墓の玄室は、天の女神ヌゥト神が太陽を飲み込み、再生する様子を描いた美しい天井画で覆われ圧巻です。日本からのツアーも、この王墓が含まれているツアーは殆どありませんが、是非とも皆さんにご覧いただきたく、ツアー料金に含めています♪

エジプト土産

エジプト土産(香油瓶)

弊社のツアーでは、エジプト土産の決定版と言える、パピルスの専門店と、香油&香油瓶の専門店の2軒にお連れします。パピルス店では、古代エジプト時代から殆ど変わらないパピルスの製法をご覧いただきます。また、エジプトの香油は100%天然の植物から作られているので身体に優しくお勧め。香油を入れる瓶も可愛くてお土産にピッタリです。

カルナック神殿観光

カルナック神殿観光

エジプト最後の観光は、カルナック神殿。スフィンクスの参道、第1塔門、第2塔門、ハトシェプスト女王のオベリスクなど、見所満点ですが、中でも最大の見所は、写真の大列柱室。パピルスを摸した、最大23mもの柱が134本も立ち並ぶ様は圧巻。聖なる池の近くに置かれたスカラベ(フンコロガシ)の像の周りを7周すると願いが叶うと言われているので、是非、チャレンジしてみて下さいね。

 エジプトツアー 5日目 

カイロ→ブリュッセル

ホテルは空港の直ぐ近くなので、たった10分で空港に到着です。
カイロ市内やギザに泊まっていると、渋滞で1時間以上掛かるので、最終日の宿泊はできれば空港近くのホテルが便利ですね。
帰りのフライトは、遅延も無く、スケジュール通りに到着できました。

 <エジプトの治安について>

 私自身、今回で32回目のエジプト訪問でしたが、今まで同様、全く治安の心配は感じませんでした。日本人の観光客は、「アラブの春」以前とは比べものにならない少なさですが、ブリュッセルからの往復のフライトや国内線も完全に満席。ピラミッドや考古学博物館、ルクソールなどの観光地も大変賑わっていました。一番多いときの80%位まで観光客が戻ってきている印象でした。
 
 各観光地には必ず観光警察が配備されていて、万一の騒乱に備えているのですが、日本人の私たち一行に対しては、ピリピリした緊張感はありませんでした。また、ホテルや遺跡の入り口では、空港のセキュリティーチェックで使われているような機械を利用して手荷物検査を行っており、武器など危険物の持ち込みをチェックしています。確かに、シナイ半島の砂漠地帯や宗教施設では、今でもテロが時々起きていますが、外国人が行くような観光地はしっかり警備されています。
 弊社のツアーは決して危ないところには近づきません。安心してご参加下さい!

 <エジプトの食あたりについて>

 エジプトは「必ずお腹を壊す」という都市伝説?が、ベルギー在住の日本人の中で広まっているようですが、今回、私の知る限り現地で体調を壊された方は、お子様も含めて一人もいらっしゃいませんでした。
 
 確かに以前は、エジプトは衛生状態も悪く、ホテルのバスタブにお湯を貯めると、砂で真っ茶色になるぐらいでしたが、今は、だいぶ改善されて、そんなことはまず無くなりました。弊社ではお客様に元気にエジプト旅行をお楽しみいただくために以下の対策を施しています。
 

  1. 毎日、ホテルのお部屋にミネラルウォーターを用意します。(500ccのボトル1本)
  2. バスの中で、ミネラルウォーターを販売します。(500ccのボトル2本で1ユーロ程度)
  3. 昼食や夕食に、サラダをはじめとする生野菜はお出ししません。(朝食はビュッフェなので、生野菜は避けて下さい)
  4. 万一、お腹を壊された方には、エジプトの強力な下痢止めを差し上げます。
  5. 復路のフライトで出されるサラダは、エジプトで調理したものですので召しあがらないで下さい。

JPIツアーデスク
担当:日野実
電話:02.5100124
hino@japanpitravel.be